おはようございます

今までの復習もかねて12誘導心電図を読み、12誘導心電図を見たときの対応についてお話しています現在は週1回日曜日に更新しています。

では心電図を読んでみましょう

50歳男性
嘔気を訴えています。

161

心拍数はRR間隔が不整のため、QRS数をカウントします。
18×6=108/分
QRS波形は2種類あります。
2.4.6.8.10.13.14.16拍目のQRS波は0.06秒、その前にP波を認めます。
その他は0.16秒で延長しており、V1誘導を確認すると右脚ブロック型ですがその前にP波は認めないため、心室期外収縮であることが分かります。
Ⅰ、Ⅱ、aVF誘導でP波は陽性
PQ間隔は0.16秒です。
その他の心電図変化を見ていきます。
四肢誘導Ⅱ、Ⅲ、aVF誘導でST上昇
Ⅰ、aVL誘導でST低下
胸部誘導ではV1-V5誘導のST低下
V2V3誘導においては高いR波を認めます。


この心電図は急性下後壁梗塞、心室期外収縮です。


急性下後壁梗塞

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四肢誘導Ⅱ、Ⅲ、aVF誘導のST上昇を認め、急性下壁梗塞です。
今回の症例ではV2-V4誘導において高いR波、またV5誘導までST低下が確認できます。
この変化は急性後壁梗塞のミラーイメージです。
後壁梗塞は12誘導心電図上で、ST上昇・異常Q波を確認できません。
ミラーイメージとしてV1-V3誘導で確認します。
今回はV1-V5誘導で変化がみられています。
ST上昇のミラーイメージとしてST低下
異常Q波のミラーイメージとして高いR波が出現します。

今回の症例の梗塞領域は発達した右冠動脈です。
冠動脈1
発達した右冠動脈は下壁を灌流後、後壁まで灌流しています。

対応
バイタルサインとともに緊急でDr報告しましょう。
患者さんにはベッド上安静、モニター心電図装着を行います。
Dr指示のもと点滴が開始されるのでシリンジポンプ、輸液ポンプ準備を行い、ルート確保も行います。緊急カテ対応となるので、ルート確保を行うときにカテに使用する血管を医師に確認の上行います。
その他指示のもと、緊急カテ準備を進めていきます。
患者さん、ご家族は不安が強いと思いますので、不安が軽減できるよう対応していきましょう。

先週心電図検定を受験された皆さん、お疲れ様でした!
手ごたえはいかがだったでしょうか??
私も来年試験に向け築島先生の本を読み進めています
来年こそTwitterで知り合った皆さんに会いたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました